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副業の20万円ルール完全ガイド
|「収入」と「所得」の違いで申告の要否が変わる【2026年版】

公開日:2026年7月21日 | この記事は2026年7月時点の制度に基づいています

20万円ルールとは、給与を1か所から受けていて年末調整を受けた会社員は、給与所得・退職所得以外の各種所得金額の合計が年20万円以下であれば所得税の確定申告が不要になる取り扱いです(国税庁タックスアンサーNo.1900)。ただし副業が業務委託やネット収入なのか、アルバイトなどの給与なのかによって「20万円」を計算するときの基準(所得か、収入そのままか)が変わるため、同じ20万円でも申告要否の結論が異なることがあります。この記事では判定の仕組みとモデルケースを整理します。

この記事の要点
  • 業務委託・フリマ・アフィリエイトなど雑所得・事業所得の副業は、収入から必要経費を引いた「所得」が20万円以下かどうかで判定する
  • 副業がアルバイト・パートなど給与の場合は、2か所目の給与の「収入金額」(経費控除なしの額面)を他の所得と合算して20万円判定を行う(国税庁No.1900)
  • 20万円ルールは所得税の確定申告の特例であり、住民税には適用されないため、20万円以下でも住民税の申告は別途必要
この記事でわかること
  1. 20万円ルールの正確な条件
  2. 雑所得・事業所得の副業——「所得」で判定される仕組み
  3. 給与(アルバイト等)の副業——「収入金額」で判定される特殊ルール
  4. 20万円以下でも確定申告をした方がよい・しなければならないケース
  5. 住民税は20万円ルールの対象外
  6. モデルケースで見る判定の違い

20万円ルールとは——所得税の確定申告が不要になる特例

会社員は勤務先の年末調整によって所得税の精算が完了するため、本来なら確定申告をしなくても納税が完結します。しかし副業などで給与以外の所得があると、その分の税額が年末調整には反映されていません。そこで国税庁は、給与を1か所から受けていて年末調整を受けている人について、給与所得・退職所得以外の各種所得金額の合計が20万円以下であれば所得税の確定申告を不要とする特例を設けています(国税庁タックスアンサーNo.1900「給与所得者で確定申告が必要な人」)。

20万円ルールはあくまで「申告しなくてよい」という所得税の手続き上の特例です。副業でいくら税金が増えるか自体を知りたい場合は、副業の税金シミュレーターで本業年収と副業の収支を入力すると、申告の要否と増える税額をまとめて確認できます。

雑所得・事業所得の副業——「所得」(収入−経費)で判定

業務委託の報酬、ネット物販、アフィリエイト収入など、給与ではない形で得る副業収入は雑所得または事業所得に区分されます。この場合の20万円判定は、収入から必要経費を差し引いた後の「所得金額」で行います。したがって収入が20万円を超えていても、必要経費を引いた所得が20万円以下になれば、20万円ルールの対象内(=申告不要)となる可能性があります。

給与(アルバイト・パートなど)の副業——「収入金額」で判定される特殊ルール

副業がアルバイトやパートなど2か所目の給与として支払われる場合は、判定方法が異なります。国税庁の規定では、給与を2か所以上から受けていて全部が源泉徴収の対象となる場合、年末調整されなかった給与の収入金額と、他の各種所得金額(給与所得・退職所得を除く)との合計額が20万円を超える人が確定申告の対象になるとされています(国税庁タックスアンサーNo.1900)。

ここでのポイントは、雑所得のように必要経費を差し引く計算がなく、2か所目の給与収入金額がそのまま20万円判定に使われることです。給与所得控除を差し引いた後の「所得」ではなく、控除前の「収入」で比較する点が、雑所得・事業所得の副業との大きな違いです。

副業の形態20万円判定に使う金額
業務委託・フリーランス(雑所得・事業所得)収入 − 必要経費 = 所得
ネット物販・アフィリエイト(雑所得・事業所得)収入 − 必要経費 = 所得
副業アルバイト・パート(2か所目の給与)年末調整されなかった給与の収入金額(控除前)
なお、給与を1か所からしか受けていない人(副業が給与ではなく雑所得・事業所得のみの人)は、上記の「2か所以上」のルールではなく「給与所得・退職所得以外の所得金額の合計が20万円以下」という基本ルールで判定します。自分がどちらの条件に当てはまるかは、副業の所得区分によって変わるため最初に確認しましょう。

20万円以下でも確定申告をした方がよい・しなければならないケース

20万円ルールに当てはまり所得税の確定申告が不要になる場合でも、次のようなケースでは申告をした方が得になる、または申告自体が必要になることがあります。

「20万円以下だから申告してはいけない」わけではありません。還付が見込めるケースなどでは、20万円以下でも任意で確定申告をすることができます。

住民税は20万円ルールの対象外——別途申告が必要

20万円ルールは所得税の確定申告についての特例であり、住民税にはこの免除がありません。副業所得が20万円以下で所得税の確定申告をしない場合でも、原則としてお住まいの市区町村へ住民税の申告を別途行う必要があります。所得税の確定申告をした場合は、その内容が税務署から自治体に共有されるため、住民税の申告を重ねて行う必要はありません。

住民税の申告方法や、給与に上乗せされる住民税額の目安については、副業の税金シミュレーターで本業年収と副業収支を入力すると、増える住民税額と申告の要否をあわせて確認できます。

モデルケースで見る判定の違い

本業の給与収入450万円の会社員を例に、副業の形態別に20万円ルールの判定結果を整理します。

副業の内容金額の内訳20万円判定所得税の確定申告
業務委託(雑所得)収入30万円・経費8万円→所得22万円所得22万円>20万円必要
ネット物販(雑所得)収入25万円・経費6万円→所得19万円所得19万円≦20万円不要(住民税申告は必要)
アルバイト(2か所目の給与)年末調整なしの給与収入19万円収入19万円≦20万円不要(住民税申告は必要)
アルバイト(2か所目の給与)年末調整なしの給与収入22万円収入22万円>20万円必要

雑所得・事業所得は経費を引いた後の所得で判定できるため、収入が20万円を超えていても申告不要になる余地がありますが、給与の副業は収入そのままで判定されるため、経費相当分の調整ができません。この違いを知らずに「収入20万円以下だから大丈夫」と思い込むと、給与副業の人は判定を誤りやすいので注意が必要です。

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まとめ

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この記事は2026年7月時点の制度に基づく一般的な解説です。所得区分の判定や必要経費の範囲は個々の状況によって異なる場合があります。個別の判断については、税務署または税理士にご確認ください。